

■目次
・内容
・感想、書評、レビュー
・著者略歴
1:内容
暁星新聞の記者である青山翔子は、社内の資料室で一枚の写真を見つけた。
それは、1939年に世界初の世界一周を成し遂げた「ニッポン号」の写真だった。
翔子は当時、暁星新聞社が社運をかけて取り組んでいたプロジェクトにカメラマンとして参加していた男を追って、カンザス州アチソンへと飛ぶ。
老人ホームで暮らす山田は、翔子から渡された古い写真を見て、重い口を開いた。
そこには、ある米国人女性パイロットの姿が―。
※「BOOK」データベースより
2:感想、書評、レビュー
評価:★★★★★
本書を読んでまず思ったこと、それは「原田マハがますます好きになった」ということ。
めちゃめちゃすき!
物語のテーマは「飛行機」。
戦後GHQの監督下の元にあった影響で、歴史からかき消された夢が溢れる実話にもとづく物語。
世界初世界一周旅行を成し遂げた7人の乗組員。史実には残されていないが、乗組員は7人ではなく8人だった…?
あとがきを読むまでわからなかったが、本書の物語は実話にもとづいている。
あまりに壮大なスケールで完成度が高いのでフィクションかと思っていた。
戦前の時代、飛行機は「乗り物」ではなく「攻撃兵器」だった。
「空から見れば世界は一つなのに」「なぜ争いは起きるのだろう」。
「自由」と「勇気」溢れるパイロットの感動ヒューマンストーリー。
いつも僕が読んでいる原田マハのタッチとは少し違うミステリアスなタッチで描かれた超大作、これはおすすめ!
3:著者略歴
原田マハ
1962年東京都生まれ。
関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部美術史科卒。
伊藤忠商事、森ビル森美術館開設準備室、ニューヨーク近代美術館勤務を経て、2002年にフリーランスのキュレーターとして独立。
05年「カフーを待ちわびて」で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞。
12年『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞を受賞
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※「BOOK著者紹介情報」