ミステリー小説

『三つの名を持つ犬』(著者名)感想・書評・レビュー【評価:★★★★☆】

■目次

・内容

・感想、書評、レビュー

・著者略歴

1:内容

売れないモデルの草間都にとって、愛犬エルはかけがえのない存在だった。

一人暮らしの孤独を癒してくれるだけでなく、エルとの生活を綴ったブログが人気を集め、ようやく仕事が入り始めたのだ。

だが、ある日エルは死んでしまう。

エルの死によって仕事を失うことを恐れた都の前にエルそっくりな犬が現れたとき、思わず都は…。

人ゆえの脆さと犬への情愛ゆえに、大きな罪を背負った都を救うのは誰 大藪賞受賞作家が描く、切なくも美しいミステリー。
※「BOOK」データベースより

2:感想、書評、レビュー

評価:★★★★☆

タイトルに犬というキーワードが入っているので愛くるしいほのぼの系の内容かと思って読み始めたが、読んでみるとドロっととしたゴリゴリのミステリーでびっくり!

物語に登場するイヌは雑種のミックス犬。

その犬の悲しい感情や嬉しい感情、怒りの感情がこっちまでリアルに伝わってきてすぐに感情移入できた。

犬を飼った経験がある方はおそらくみんなこうなるw

著者の筆力が高いと思った。

主人公の女性に起こる悲劇の連鎖とその先の展開、結末は予想を超える内容!

犬を飼った人がある方はもちろん、飼ったことがない人にも読んでもらいたい1冊!

3:著者略歴

近藤史恵
1969年大阪市生まれ。大阪芸術大学文芸科卒業。

『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞し、作家デビュー。

自転車ロードレースを題材にしたミステリー『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※「BOOK著者紹介情報」