ミステリー小説

『ドクター・デスの遺産』(中山七里)感想・書評・レビュー【評価:★★★★☆】

■目次

・内容

・感想、書評、レビュー

・著者略歴

1:内容

安らかな死をもたらす白衣の訪問者は、聖人か、悪魔か。警視庁vs闇の医師=極限の頭脳戦が幕を開ける。どんでん返しの帝王が放つ、息もつかせぬ警察医療ミステリ!

※「BOOK」データベースより

2:感想、書評、レビュー

評価:★★★★☆

とても考えさせられた!

本書のテーマは「安楽死」。

20万円で安楽死を請け負うドクターデスとそれを追う犬養刑事のバトル。

犬養刑事はドクターデスの捜査の過程で遺族がドクターに感謝していることを知る。

犯人を逮捕するという刑事の顔と、難病の娘を持つ父の顔、2つの顔が見え隠れする。

物語が進行するにつれ、犬養刑事の心の揺れ、ドクターデスが安楽死を手掛ける思い、倫理観、合法か違法か、現在の日本の司法の現状。

「もし自分がその立場(安楽死を求める当事者や安楽死を希望している家族の立場)だったらどうするか?」

読み終わったいまも、それが頭から離れない。

3:著者略歴

中山七里
1961年、岐阜県生まれ。

2009年『さよならドビュッシー』で第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞しデビュー。

同作は映画化されベストセラーとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※「BOOK著者紹介情報」