時代小説

『忍びの国』(和田竜)感想・書評・レビュー【評価:★★★★★】

■目次

・内容

・感想、書評、レビュー

・著者略歴

1:内容

時は戦国。

忍びの無門は伊賀一の腕を誇るも無類の怠け者。

女房のお国に稼ぎのなさを咎められ、百文の褒美目当てに他家の伊賀者を殺める。

このとき、伊賀攻略を狙う織田信雄軍と百地三太夫率いる伊賀忍び軍団との、壮絶な戦の火蓋が切って落とされた―。

破天荒な人物、スリリングな謀略、迫力の戦闘。

「天正伊賀の乱」を背景に、全く新しい歴史小説の到来を宣言した圧倒的快作。
※「BOOK」データベースより

2:感想、書評、レビュー

評価:★★★★★

歴史に基づいたフィクション忍法小説。

物語の序盤は登場人物と背景を取り込みうのに集中力が必要だけど、半ば過ぎたくらいからどんどん物語が展開し、疾走感が増していく。個人的な本書のおもしろかった魅力は大きく3つ。

1つめは、なんといっても無門の忍法・圧倒的強さ。

2つめは、伊賀と伊賀方VS織田方の迫力あふれる戦い。

3つめは、伊賀最強の無門がヨメのしりにしかれているというギャップ。

最強の男でも愛する嫁には頭があがらない様子は現代チックでにやけてしまう。

多くは語れないが、物語後半の無門の心境の変化は胸が打たれた。

3:著者略歴

和田竜
1969(昭和44)年12月、大阪府生れ。

早稲田大学政治経済学部卒。

2003(平成15)年、映画脚本『忍ぶの城』で城戸賞を受賞。

’07年、同作を小説化した『のぼうの城』でデビュー

(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※「BOOK著者紹介情報」